ニュース|COVID-19の隠れた後遺症:精液所見の回復には一年以上かかることも
eBioMedicineに掲載された研究では、ベルギーの男性120人を一年間追跡し、SARS-CoV-2感染が精子濃度、運動率、形態などの精液所見に及ぼす影響を調べました。
背景
これまでの研究では、急性感染中を含め、COVID-19患者の精巣からSARS-CoV-2が検出されています。感染後平均21日が経過すれば精液は感染性を示さないものの、精子の質と男性の妊よう性に対する短期・長期的な影響は明らかになっていません。
男性の生殖細胞は、免疫防御が限られた環境で毎日数百万回の減数分裂を行うため、ウイルスによる障害を受けやすくなっています。SARS-CoV-2は、精子細胞のタンパク質コード遺伝子を変化させ、胚の発生に影響を及ぼす可能性があります。
方法
研究には、COVID-19の確定診断を受けた120人の18歳から70歳の男性が参加しました。参加者は2020年三月から六月、または2020年八月から2021年二月に募集されました。このうち、93人が二回以上の追跡調査を完了し、追跡検査は合計242回行われました。
研究者は精液と血液の検体を採取し、DNA断片化指数(DFI)や高DNA染色性(HDS)を含む世界保健機関(WHO)の基準に基づいて精子の質を評価しました。また、抗精子抗体IgAおよびIgGを測定し、SpermCOVID検査を用いて精液中のSARS-CoV-2 RNAを検出しました。
主な結果
精子の質の変化
SARS-CoV-2感染では、主に感染後43日間に精子濃度が低下し、精子形成が阻害されたことと一致しました。
一部の患者では、精液所見の回復に一年以上かかり、回復の速さは免疫反応の強さと密接に関連していました。
抗体と回復
IgAおよびIgG抗体を産生した患者はより早く回復しましたが、これらの抗体を持たない患者では完全に回復しない可能性がありました。
IgAとIgGは、精子尾部のACE2受容体を認識することで、精子をさらなる損傷から守る可能性があります。
免疫反応の影響
発熱ではなく、感染後の免疫反応が精子濃度低下の主な原因でした。
感染後最初の43日間は、DFIとHDSの上昇により精子運動率が有意に低下しました。
個人差
精子濃度が基準値に戻るまでの期間に差があり、参加者によって精子産生能力が異なることが示されました。
意義
この縦断研究は、COVID-19が男性の生殖能力に及ぼす長期的な影響の可能性を明らかにしています。著者らは、男性の生殖細胞をウイルスによる損傷から守り、妊よう性への影響を抑える方法について、さらなる研究を推奨しています。
出典:
オンライン情報を収集
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ニュース|COVID-19の隠れた後遺症:精液所見の回復には一年以上かかることも
ニュース|COVID-19の隠れた後遺症:精液所見の回復には一年以上かかることも
eBioMedicineに掲載された研究では、ベルギーの男性120人を一年間追跡し、SARS-CoV-2感染が精子濃度、運動率、形態などの精液所見に及ぼす影響を調べました。
背景
これまでの研究では、急性感染中を含め、COVID-19患者の精巣からSARS-CoV-2が検出されています。感染後平均21日が経過すれば精液は感染性を示さないものの、精子の質と男性の妊よう性に対する短期・長期的な影響は明らかになっていません。
男性の生殖細胞は、免疫防御が限られた環境で毎日数百万回の減数分裂を行うため、ウイルスによる障害を受けやすくなっています。SARS-CoV-2は、精子細胞のタンパク質コード遺伝子を変化させ、胚の発生に影響を及ぼす可能性があります。
方法
研究には、COVID-19の確定診断を受けた120人の18歳から70歳の男性が参加しました。参加者は2020年三月から六月、または2020年八月から2021年二月に募集されました。このうち、93人が二回以上の追跡調査を完了し、追跡検査は合計242回行われました。
研究者は精液と血液の検体を採取し、DNA断片化指数(DFI)や高DNA染色性(HDS)を含む世界保健機関(WHO)の基準に基づいて精子の質を評価しました。また、抗精子抗体IgAおよびIgGを測定し、SpermCOVID検査を用いて精液中のSARS-CoV-2 RNAを検出しました。
主な結果
精子の質の変化
SARS-CoV-2感染では、主に感染後43日間に精子濃度が低下し、精子形成が阻害されたことと一致しました。
一部の患者では、精液所見の回復に一年以上かかり、回復の速さは免疫反応の強さと密接に関連していました。
抗体と回復
IgAおよびIgG抗体を産生した患者はより早く回復しましたが、これらの抗体を持たない患者では完全に回復しない可能性がありました。
IgAとIgGは、精子尾部のACE2受容体を認識することで、精子をさらなる損傷から守る可能性があります。
免疫反応の影響
発熱ではなく、感染後の免疫反応が精子濃度低下の主な原因でした。
感染後最初の43日間は、DFIとHDSの上昇により精子運動率が有意に低下しました。
個人差
精子濃度が基準値に戻るまでの期間に差があり、参加者によって精子産生能力が異なることが示されました。
意義
この縦断研究は、COVID-19が男性の生殖能力に及ぼす長期的な影響の可能性を明らかにしています。著者らは、男性の生殖細胞をウイルスによる損傷から守り、妊よう性への影響を抑える方法について、さらなる研究を推奨しています。
出典:
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